幸福への回帰 (1)
「大丈夫よ。わたくしがついているわ。」
遠い昔、この世界のすべてを委ねられた友人に、ロザリアは言った。
「本当に?
ずっと傍にいてくれるの?」
小刻みに震える小さな背には、既に白い翼があった。
それはこの世界の頂点に立つ栄光と責任と、いつ終わるとも知れない孤独の証でもある。
細い金の髪の下には、不安そうに揺れる緑の瞳。
彼女は、すがるように手を伸ばした。
その手を、どうして取らずにいられたろう。
彼女の背負うすべてのものは、ロザリアが背負っていたかもしれないというのに。
「ええ、ずっとよ。
だから一人でなにもかも、背負うことはないのよ。」
極上の微笑で、彼女の手をとった。
そして肩を抱く。
「いいこと、アンジェリーク。
これからは二人よ。
少なくとも、寂しくはないわ。」
昔、遠い昔の聖地で。