金と銀(23)
抱きしめた。 細い身体が弓なりになるほど、思いきり。 レヴィアスの腕の中、彼女が小さく身じろぎをする。 「息ができない。 もうちょっとだけ、緩めて。」 くぐもった声にレヴィアスは笑いをもらす。 「だめだ。 我は聞いたはず… 金と銀(23) の続きを読む
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抱きしめた。 細い身体が弓なりになるほど、思いきり。 レヴィアスの腕の中、彼女が小さく身じろぎをする。 「息ができない。 もうちょっとだけ、緩めて。」 くぐもった声にレヴィアスは笑いをもらす。 「だめだ。 我は聞いたはず… 金と銀(23) の続きを読む
ドン・・と大きな音がして、空気が震えた。 アンジェリークの身体は宙に舞い上がり、そこから石造りの床に叩きつけられる。 「アンジェリーク!!」 自分で放った魔導であったのに、レヴィアスは狼狽した。 まさかまさか、彼女がその… 金と銀(22) の続きを読む
「二人に・・・・・。 すみませんが、しばらく私とレヴィアスを二人きりにしてください。」 彼女を守って傍を離れない仲間たちを振り返り、栗色の髪をした少女はそう言った。 続きを口にしようと開きかけた唇をきっと睨み、即座に彼女… 金と銀(21) の続きを読む
「逝ったか・・・・。」 復元された王宮の奥、緋色の絨毯が敷き詰められた玉座 の間。 金と緑の異眼が、静かに閉じられた。 「許せ、カイン。」 何を許して欲しいのか。 口にしたレヴィアス自身、はっきりとはわからない。 次々と… 金と銀(20) の続きを読む
「お待ちしていましたよ。」 いくつめかの扉を開けた時。 聞き覚えのある低く、沈んだ声がアンジェリークを迎えた。 「とうとう・・、お目にかかることになりましたね。 こんな形で。」 闇の守護聖クラヴィスの姿をしたその人は、そ… 金と銀(19) の続きを読む
最後の戦場は、辺境の地にあった。 こんな騒ぎが起こらねば、多分一生足を踏み入れる事もなかったはずの。 主星から遠く離れた、果ての果て。 「旧き城跡の惑星」。 その名のとおり忘れ去られた城跡のみ残る、寂しい惑星だった。 そ… 金と銀(18) の続きを読む
「アンジェリーク・・・。」 遠慮がちの静かな声が、名を呼んだ。 「少し歩かぬか?」 振りかえりもしない彼女の背で、声はさらに続いた。 「気を静めるが良い。 私が付き合おう。 ・・・・・・・。 おまえが嫌でなければ。」 <… 金と銀(17) の続きを読む
外されたか。 舌打ちをしながら、どこかでほっとしている自分に、レヴィアスは気づいていた。 直撃していれば、彼女の身体は既にこの世にはないはずだった。 放った魔導には、それだけの威力がある。 彼女の身体は、それがそこにあっ… 金と銀(16) の続きを読む
銀色の月。 大きくて、煌々と照り輝いて。 その前の空間に浮かぶのは、彼。 漆黒の髪を風になぶらせて、金と緑の異眼を不敵に輝かせてはいるけれど。 それでもすぐにわかった。 彼だ。 そして知った。 来るべき時が来たのだと。 … 金と銀(15) の続きを読む
切なくて切なくて、胸が痛む。 そんな感情は、とうに忘れてしまったと思っていた。 だがあの翡翠の瞳が思い出させる。 封印された感情は、以前にも増した勢いでレヴィアスの胸を焼く。 「愛しておいでなのでしょう?」 カインの言葉… 金と銀(14) の続きを読む